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2017/11/10

コミュニケーター視点で考える、ラボ型オフショア開発における成功の必要要因

おさらい そもそもオフショア開発って何なの?

オフショアとは、その名の示す通り「岸(shore)から離れる(off)」を意味します。それが転じて、システム開発などの業務を海外企業、または海外現地法人などに委任することを指すようになりました。委託内容の中心はシステム開発ですが、現在ではフロント(デザイン/コーティング)部分や、動画編集などをオフショアに委任するケースも増えているようです。

もともと日本国内の制作コストの高騰が、オフショアという考え方を生み出した背景にあり、当時の相場よりも安い地を探してインドに進出したのがオフショアの始まりと言われています。その後、中国やベトナム、今後はさらに人件費が抑えられるフィリピンやインドネシア、ミャンマーなどがオフショア開発の候補地に挙げられています。

さらに今回紹介する「ラボ型」ですが、一定期間(半年間〜1年間が通常)、現地のエンジニア“人員”を確保しておき、期間内は自由に“顔の見える”現地のエンジニアをアサインできる開発形態を言います。一定期間、自社クリエイターのように扱えるという点で、ナレッジやノウハウが蓄積され、右肩上がりにクオリティが向上していくという最大の特徴を持っています。

ラボ型にせよ、仮にその形でないにせよ、オフショアで重要なのは、現地と日本をつなぐコミュニケーター、BSE(ブリッジシステムエンジニア)の存在。ここに充てられる人材の良し悪しが、その後の成果に大きく関わっていくことは言うまでもありません。

“つなぎ目”が重要? ラボ型オフショア開発の一般的な構成

ラボ型では、クライアントの希望に沿ったスキルをもった(1)人材の確保(2)開発環境の整備 を現地が用意するということベースとなります。また、発注(クライアント)側にPM(プロジェクトマネージャー)を置いてもらうことが前提で、その指示に従い、オフショア先の優秀な人材が開発することになります。

上記を踏まえ、ラボ型の代表的な形態には下記の2種類があります。

A  PMが現地(オフショア先)に駐在する

B 日本にいるPMが日本から現地のBSEあるいはコミュニケーターとやりとりする

Aでいえば、それこそクライアント側のPMが海外法人のトップとなって現地で制作する体制に近いでしょう。現地で確認する分、作業効率や進捗の確認、問題点の洗い出しが容易ですが、何よりも“現地に赴く”という最大の課題をもっています。

BですとBSEあるいはコミュニケーターのスキルが重要となります。日本語の理解力と咀嚼力、リーダーシップなども問われるでしょう。

上記の2種類以外にもAで現地にBSEを雇わない、BでBSEあるいはコミュニケーターに現地で生活する日本人をアサインするなど、細かな部分の違いはいくらでもありますが、基本は上記の2種となります。

どちらが良いというジャッチは難しいところですが、いずれの方法にしても優秀なブリッジSEの存在は不可欠といえます。

最後に重要な役回りであるBSEとコミュニケーターの違いを明確に説明しておきたいと思います。

BSE(ブリッジシステムエンジニア)

BSEとはクライアントとオフショアチームの間に立って、依頼と業務を円滑に進められるように指示するシステムエンジニアです。本人の技術力はもちろんのこと。それに加えて、仕様書などの翻訳・ミーティングの通訳、オフショアチームのプロジェクト管理、進捗などの報告およびシステム開発などの業務を担当します。

なお、弊社groooでは主にベトナムのハノイ工科大学のHEDSPIプロジェクト卒業生、日本の大学への留学経験者、日本での就業経験者を持つ優秀なベトナム人エンジニアを厳選しています。

コミュニケーター

コミュニケーターはBSEほどの技術能力ではないですが、進捗管理、業務日報の翻訳、報告などの管理能力、そして仕様書の翻訳、レポートの翻訳、ミーティングの通訳などの言語力が求められます。

groooの場合は日本の留学・就職経験者が担当しています。

ラボ型オフショア開発を採用する前に事前に準備すべきこと

徹底した初期設定

プロジェクトのスタート前、システム開発においては初期設定が重要となりますが、時に海外とやりとりするオフショア開発の場合はここの重点度が高まります。この部分にしっかりとした時間をかけなかったり、日本国内の受託業者と同じようなやりとりで後に失敗するケースは少なくありません。

プロジェクト管理ツール

またシステム開発の現場でプロジェクト管理ツールは不可欠といえます。

各工程で様々な管理なツールがあります。例えば、planio ,  redmine , backlog , oudo …などがありますが。重要なのは機能の充実度などよりも、自社やプロジェクトとの相性を第一に考えるべきです。

そして、オーダーする側(日本)と、オフショア先(現地)が共有できるものであることも選定において重要といえます。

例えば、ベトナムの現地法人を持つgroooの場合、planio など英語、日本語だけでなく、ベトナム語、中国語など網羅した他言語対応ツールが便利です。groooの実例で言えば、オフショア先全員が日本語を完全にマスターしているわけではないので、カスタマイズしたステータスなどを両国の言語で入力し、そしてできるだけ、小さいタスクでも進捗を世界各国でわかりやすい数字化(●●●%とか)していくすべきだと思います。

マニュアルの作成ほか、運用状況の“見える化”を徹底する

運用フローを明確し、各段階での作業、進捗の見える化は必須であり、日本とベトナムで共有するマニュアルは作るべきである。

「報・連・相」のフローも明確にする必要があります。一部ではこういった商習慣を有していない国もあるため、地道に需要性を説き、繰り返し実践させることで覚えさせる必要もあるでしょう。

オフショア開発で気をつけたい両国の文化、習慣の理解〜ベトナムの場合〜

最後にgroooがオフショア先であるベトナムでの開発において、両国で意識していること、徹底しているルールなどを発表したいと思います。ぜひ、参考にしてみてください。

コミュニケーションにおいて意識していること

あいまいな言い回しと揶揄されている日本ですが、実はベトナムでも抽象的・間接的な言い回しが好まれることはあまり知られていません。

例えば、電話する際、日本人もベトナム人も

「●●●さんはいらっしゃいますか?」

という“間接的”な言い回しが通常となります。一方で

「私は●●●さんと話したいのですが、はなせますか?」

という”直接的”な表現は用いられません。

アポを取りたい場合も、ベトナム人は

「●●●日にご都合はいかがでしょうか /お時間空いていますか?」

といった、日本人に近い間接的な表現となり、

「●●●日に会えますか」

という直接的な表現をしません。ここに一つの罠があり、外国人は要件をストレートに表現すると勘違いしている日本人とからすると、まさか間接的な表現で要求を訴えているとは気づかず、しかも一部たどたどしい日本語となると、いったいどんな要件の電話だったのかと首をかしげるケースも少なくないのです。

日本語の敬語が難解であること、さらに日本語とベトナム語の文法が逆であるということを考えれば、要件を簡潔に、できるだけ「センテンスもできるだけ短く」するルールを設けるとコミュニケーションが円滑に進みます。

文化や商習慣の違いを意識する

直接的な課題の解決ということではないですが、やはりお互いの文化、それも国の文化というよりも会社の企業文化・特徴を理解しておくと、その後のコミュニケーションがスムーズになると思います。

なおgroooでは、ラボ型オフショア開発の案件を受注した際、必ずKICKOFF会を行い、定期的な打ち合わせ以外に、クライアント様に最初の一回、ベトナムへ招き、直接エンジニアチームに会って、説明するケースも少なくありません。その会を通じて、両側の雰囲気や誰と一緒にやるか、文化の理解も深めるといった機会を設けています。

まとめ ラボ型オフショア開発の特性を掴んで導入を検討する

ここまでの話を読んでいただき、ラボ型オフショア開発のメリットをより感じやすい環境があるとお気づきの方もいらっしゃったと思います。大まかにまとめれば、以下のような性質を持つ環境(企業)であり、このケースに該当した場合は特にその有効性が実感できると思います。

  1. 定期的に(開発)案件を抱えている。
  2. に充当する優秀な人材を低価格であらかじめ確保しておきたい
  3. 自社の開発リソースが足らず、“一時的に”開発の制作体制を増強したい

単価が安い、という一側面でラボ型オフショア開発に手を出すのはあまりおすすめできません。上記の条件ほか、ラボ型オフショア開発と発注先の国の特徴、性質をしっかり理解したうえで導入を検討してみてください。

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